WISEクリエイターズスクールの代表であり、フォトグラファーコース初級講座で講師を務める、笠井 祐里子(以下「祐里子さん」と称する)。
主婦からフォトグラファーに転向し、スポーツ写真から家族写真まで引っ張り凧だったところからさらに一転、スクールの代表も務める祐里子さんの「働く」とは。
気になるお話をたくさん伺いました。
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仕事を辞め専業主婦になり、元夫の転勤について行ったこと。
住む場所も時間もお金も何も自由にならない、何一つとして自分でコントロールできない生活を数年して、文字通りどん底を経験し、コンサバだった考え方が180度変わりました。
離婚した時にサラリーマンに戻るという選択をしなかったのが人生の転機でしたね。
女性の人生には思うようにコントロール出来ない事が発生する時もあるけど、どんな場所にいても、どんな生活になっても、生き甲斐になる自分にしか出来ない仕事をして居場所を作りたい。
その為には何とかして手に職をつけようと決心しました。
世界中どこにいてもカメラさえあれば仕事ができるし、コミュニケーションが取れる。
カメラさえあれば、そこが自分のフィールドになる。
更にフォトグラファーのように自分を表現をする仕事は、今までしてきた辛い経験や苦しかった事までもが武器になる。
ありのままの自分で勝負できる仕事だと思ったからです。
人の人生を変えたなと思えた時は、心底幸せを感じますね。
入学してきた時は悩んでいて自信がなかった生徒さんが、卒業後に生まれ変わったように堂々と写真で表現している姿を見ると、泣けてくるくらい嬉しくて、「生まれてきて良かったー!」と大袈裟じゃなく思います。
WISEでは、在学中にそれぞれの良いところを最大限に伸ばそうと一人一人と真正面から本気で向き合っているので、卒業生一人一人が胸を張って前を向いている姿を見るのが一番のやりがいです。
自分が幸せでいて、周りも幸せにすること。
その為に今何が出来るかを常に考えています。
私達がすごく難しいと思っている「人生」って実はとてもシンプルで、私達は幸せになる為だけに生まれてきた。生まれたからには楽しんで幸せに笑って、それだけでいいと思うんです。
幸せな時間が多ければ多い程いい。幸せの尺度は自分が持っていればいいから、周りがどう思おうがどうでも良くて、地味でもいいし、カッコ悪くてもいいと思う。
生徒さん達にいつも言うのは、「出来るか出来ないかで考えるな、やりたいかやりたくないかで考えろ」。私の思考はいつもこれです。
やりたくないことはやらない。やりたいことは悩まずすぐに行動に移す。思考がシンプルだと余計なことで悩むこともないですし、何かを選択する時に自分の軸が決めやすいんです。
まだ早いとか、もう遅いとかはないし、やったことないからとか不得意だからとかも関係ない。
自分はどうしたいか?
それで幸せか?
それだけ。私は常にそう自分に問いかけ続けてます。
勉強すること。
勉強と言っても、学校でするような勉強とか資格の勉強とかではないです。自分の幅を広げるための勉強を沢山しています。
フォトグラファーという仕事も、校長という仕事も、どちらをするにも人格を磨かないとダメだと思っているので、人の話を聞いて、読んで、自分はどう感じたかを考える時間を大切にしています。
人の心を育てるというからには、自分自身が知識や教養を身につけるのはもちろんのこと、人間性をもっともっと磨かないとと思って。
孔子の言葉とか禅語とかからヒントを得ることもあります。
最近は、学生時代に散々言われても読まなかった福沢諭吉の学問のすゝめをメモをとりまくりながら読みました(笑)
WISEは「女性の自立支援」を目標に掲げて設立しました。
これまでの2年間は女性に手に職をつけさせて自立の後押しをすることを主にやってきましたが、これからは更に発展させて、卒業生に職場を提供したり、直接的に収入につながる事をどんどんやっていきたいと思って、まさに今準備しています。
ライフスタイルの目標は、デュアルライフですね。
もともと世界中どこにいても出来る仕事を手に入れたいと思った理由に、今住んでいる東京だけでなく世界中の好きな場所を転々とする生活がしたいという夢がありました。
コロナがあり、更に子供を産んで目標から少し遠ざかってしまいましたが、働き方としては理想の形をすでに手に入れていて私自身の準備は整っているので、もう少ししたら具体的に動き出したいなと思っています。
子供に世界中の美しい景色を見せて、世界中の人と触れ合う幼少期を過ごさせてあげたいというのも、今の目標の一つです。
オススメ以外の答え無し!
手に職をつけるということは、様々な自由を手に入れる事につながります。
女性のキャリアを阻むものってまだまだ多いじゃないですか。夫の転勤や子供の病気とか、まだまだ女性はキャリアを犠牲にして家庭を優先させるのが当たり前的な風潮ですよね。
だから、手に職をつけて、身一つでできる仕事を手に入れておく事を強くオススメします。
中でもフォトグラファーという仕事は、フルタイムで働く必要がないし、スケジュールを自分でコントロールしやすいので本当にオススメ。
私は子供の行事は全部見たいし、毎日帰宅した時に「おかえり」と迎えてあげたい。寂しい思いをさせたくない。フルタイムワークじゃなくて、スケジュールがコントロール出来て、出張等にも子供を連れて行くことができるような自由さがある今の仕事なら、全て叶います。
家にスタジオを作れば、ずっと家にいる事もできる。
女性にこそオススメしたい仕事ですね。自分が大切にしたいことを全力で守れるこの生活を、私は一生手放したくないです。
最高の趣味。
離婚後、ゼロからキャリアを再形成する時に「今後はやりたくないことを一切しない」と心に決めたので、今仕事をしていても好きなことしかしてないし、やりたくないことは片っ端から捨てていて、睡眠時間を削ったりもしないし、苦悩するようなことが一つもないんです。
電車は嫌いだから乗らないし、名刺も嫌いだから作りません。名刺下さいと言われたら、エコの為に削減しましたと答えてます(笑)
好きな人としか働かないので、人間関係の悩みも全くない。頑張らない、無理をしない。それで成果を上げる、楽しんで結果を出す。
それが私のモットーなので、楽しい以外の感情は今ほぼないですね。
だから、働くことは趣味です。
この自由を手に入れる為の努力はそれなりにしましたが、手に入れてからはただただ「楽しい」だけです。
毎日朝起きるのが楽しみです。
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プロフィール:笠井祐里子(Yuriko Kasai)
フォトグラファー/WISE代表/初級講座講師
東京都出身。慶應義塾大学文学部卒業。大学卒業後、CMプロデューサー、ハワイウェディングコーディネーターを経験し、フォトグラファーに。「人間の心の内を捉える」「背景にあるドラマまで記録する」2つをモットーに、ファミリーフォト、マタニティーフォト、ウェディングフォトだけでなくラグビー、格闘技などのスポーツドキュメンタリー写真も多く手掛ける。