生まれて三十数年、
これまでカメラを一度も触ったことのない
私が、なぜフォトグラファーに
なろうと思ったのか。
私のこれまでのライフスタイルの軸は、
「人生は一度きり、
やりたいことを悔いのないように」だ。
今もそれは変わらない。
特に社会に出てからは生活の大半の時間を
「仕事」で占めることになるので、
仕事選びは自分の人生のためになること、
加えて自分の好きなことを心がけている。
小学校教諭、幼児英会話講師・運営、
深夜居酒屋の接客業など。
現在は、ある会社での総務部の
いわゆるOL(正社員7年目)。
事務職は苦手な分野、会社運営側に立つこと、
事務職の細かな作業、
安心できる職場づくりなど
今までに経験のしたことのないスキルを
学ばせてもらったという点で、
働かせてもらえてよかったと思える職場である。
しかし、コロナに対する社会の動きに
反するところもあり、
今後の働き方に不安が大きくなっていったのはいうまでもない。
そしてそんな時に息子が生まれた。
息子がみる私の姿、
家族の時間、
将来の息子の姿、
そんなことを息子が日々成長する姿を見ながら考えていると、
今の職場での働き方と私の姿では
息子と家族の時間は豊かにならないと思うようになったのだ。
そこから私のこれからのキャリアについて
夫と話すようになった。
たどり着いたポイントは四つ。
自分と家族に誇れる仕事を持つこと、
家族との時間が豊かになる仕事の方法、
これから私が生涯をかけてやりたいこと。
最後に、自分がこれまで関わって来てくれた
人たちに恩返しできるような仕事を持つ、
もしくは一緒に仕事ができること。
この四つのポイントは、
これから一番こだわりたいと思った。
そんな中で出会ったのが
フォトグラファーという仕事だった。
運命的だったと言っても過言ではない。
WISEクリエイターズスクール代表の
笠井祐里子さんは、
色んな講座の中で女性としての生き方、キャリアの進め方、
そしてフォトグラファーの魅力を
わかりやすく、そして熱く語ってくれ、
私のこれからの思いが叶えられるかもしれない、そう思った。
フォトグラファーの仕事の魅力をあげる。
まずはじめに、幸せな瞬間や今その時の刹那な時間を記録(思い出)として
残せるタイムマシンのような存在である写真を
人々に提供していく仕事であること。
次に日本中、世界中どこでも仕事ができるということ。
そして、年齢に関係のない職業だということ。
最後に、これまで出会ってきた人たちと
また出会い直し、写真というツールを通して
一緒に仕事をしたり、恩返しができるかもしれないと思ったこと。
この四つの魅力はまさに、少し前にあげた
私のキャリアを再構築する四つのポイントに、パズルのように当てはまった。
私の人生、家族の幸せがかかったこの出会いを
逃すわけにはいかなかった。
そこからはWISEクリエイターズスクールの
フォトグラファーのプロ養成講座に
猪突猛進。
初級〜プロ講座終了までの6ヶ月、
目まぐるしくも、久しぶりの新たな学びにワクワクした。
カメラ超ど級初心者の私にとって、
スクール参加者から飛び出すカメラ用語、
専門用語にいちいち「????」の連続で、
話を止めては
「置きピンってなんですか?」
「プリセットってなんですか…?」
(他にもたくさんあったことは言うまでもないが、講師のヤスタカさん、祐里子さん、アシスタントのお二方は心よく答えて下さった。本当にありがとうございます。)
そんな私でも、
プロ講座を卒業することができた。
講師陣の手厚いサポートと
時には本音のトークでクラスを引き締め、
私だけでなく、スクール同期のみんなも励まされ、背中を押されたに違いない。
一人ひとりの写真の魅力を時間をかけて
レビューして下さったことは、
写真に対する向き合い方を見出せた
一番の財産である。
ヤスタカさんの
「フォトグラファーという職業は、
カメラの技術だけでなく、
これまでの経験を活かせる職業である」
というご自身の話、
祐里子さんの
「できるかできないかではなく、
やるかやらないか」
という言葉も忘れられない。
そしてなんと言っても家族の協力なくして
卒業はできなかった。
第一期の講座は夜だったが、日中は仕事。
毎週出される課題をこなす為、
週末の撮影は土曜保育に息子を預けるか夫頼り。
そして毎晩の編集時間の確保。
一週間のうち、日曜日しか夫と息子と
一緒に過ごせる時間がなかった。
これは家族にとって一番ハードな期間だった。
覚悟して挑んだことでもあり悔いはないが、
やはり心が折れかけた。
家族の理解のおかげで
無事講座を終えることができた。
感謝してもしきれない。
でも本当の本番は、なにを隠そう
卒業してからだ。
ブランディングした自分のスタイルをもとに、
フォトグラファーとしてビジネスをしていく。
これが上手くいってこそなのだ。
まだまだ先の見えない状況ではあるが、
一緒に卒業した同期のみんなと
コンタクトを取り、
それぞれのアドバイスを聞きながら
現在はフォトグラファーとして
仕事をしていくための準備をしている。
5月末には今の職場を退職予定だ。
脱サラしてでも私がフォトグラファーを
選んだ理由。
それはフォトグラファーという魅力をスクールを通して見出せたことに他ないのだが、
家族の幸せ、そして自分の生き方全てを
考えた結果である。
今これを読んでいる人は、
きっと初心者の方でフォトグラファー講座を
受けようか迷っている人なのかもしれない。
自分の人生を豊かにするのも自分次第。
このコラムが
あなたの一歩の後押しになることを願って。
Vennik Hitomi
フォトグラファーコース 第一期卒業生
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